日時: 8月30日 15:00-16:30(入場無料)
場所: 九段坂上KSビル1F(東京都千代田区九段北1-14-6)
内容: ゲストトーク+モデレーターによる対談+観客Q&A
トークテーマ「アートとポリティクス」
政治が美学化し、芸術が政治化する2020年代。アーティストが現代社会に応答するとはどういうことか、またその意義とは何か? 本イベントでは、身体や声の持つ政治性を一貫して探求してきたアーティスト・百瀬文氏をゲストに迎え、「アートとポリティクス」の関係について考えます。 日本にルーツを持ちながら海外で制作を続けてきた8名のアーティストによる展覧会「回帰観測」にあわせて開催される本トークでは、百瀬氏の仕事や関心について掘り下げながら、出展作家たちの作品が示す政治性との違いや共通点を明らかにします。 政治とアートが交差する場において、身体はいかに応答し、創造するのか。切っても切れない関係にある政治とアートの境界と、私たちが回帰する場としての身体が持つ有限性と創造性を議論します。
ゲスト:
・百瀬文
1988年東京都生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。見ることと見られること、語ることと語られることの非対称性を映像によって自己言及的に問い直し、主体の揺らぎやフォノセントリズムの不確かさを露わにするとともに、他者との交感が空転しつつも発現するコミュニケーションの強かで多様なあり方を示す作品を制作する。近年は、ACCの助成を受けてニューヨークで滞在制作を行ったほか、ベルリンや東京で個展を開催、またイム・フンスンと共同制作した『交換日記』が全州国際映画祭に正式招待されるなど、国内外で活動を行っている。(出典: 美術手帖, https://bijutsutecho.com/artists/1286)
モデレーター:
・上野里紗
編み作家。ロンドン芸術大学 セントラル・セント・マーチンズで学士テキスタイルデザイン、修士 Art & Scienceを修了。日常-衣食住を素材 に、手引きとしての数学・科学とテキスタイル=考えを翻訳する道具を用いて作品制作する。主な活動に LVMH Maison 0 / This Earth Awardショートリスト(2023)、Colechiにて「AGREENCULTURE: Fashion and Farming 」出版(2023)、LOADING…: Exhibition and Symposium(University of Oxford, 2025)。
登壇者:
・奥村研太郎
ロンドンと東京を拠点に活動をするアーティスト。2025年、ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校にてMA Art and Scienceを修了。多様なメディアや技法を横断しながら、地図制作、領土化、翻訳、技術性といった概念に対する問いを立てるため「探査的感性学」を方法論として採用する。近年の主な展覧会に、「I Am Not The Golden Egg, I Am The Goose That Lays Them」(2025年、Good Rice、ロンドン)、「See it, Say it, Unsorted」(2024年、CSM Kings Cross、ロンドン)、「Inter-sphere」(2024年、biscuit gallery、東京)、「Artist Fair Kyoto 2022」(2022年、京都新聞ビル、京都)などがある。
・中岡尚子
1999年生。ベルリンと東京を拠点に活動。録音再生技術のナラティブや虚構性に関心を持ち、音を通じて空間や時間、他者とのコミュニケーションを探る。東京藝術大学音楽学部音楽創造環境科卒業。ベルリン芸術大学サウンドスタディーズアンドソニックアート修士課程に在学。