「アフリカ最後の植民地」といわれる西サハラ。1975年、スペインからの独立過程で隣国のモロッコに侵攻され、50年経った今でもモロッコの占領に苦しんでいます。西サハラの人びと(サハラーウィ)は自由と独立を求め、占領下の西サハラやアルジェリアの難民キャンプ、欧州各地で活動しています。ターレブ・アリー・サーレムさんはスペインに拠点をおいて活動する新世代のサハラーウィ活動家です。33才という若さながら、欧州各地の議会、政党、テレビ、新聞、大学などで西サハラを論じる気鋭の論客として知られています。祖国から離れた難民キャンプで生まれ育ったサハラーウィが民族解放への思いを引き継ぎ、国際政治の現実にどう立ち向かおうとしているのか、直接に話を伺います。
■基本情報
日時:2025年11月4日(火)18:30-20:30
形式:会場参加とオンライン参加の2種類があります(ハイブリッド開催)
会場:小山台会館(東急目黒線 武蔵小山駅西口より徒歩3分)
東京都品川区小山4-11-12
アクセスマップ:https://www.koyamadai.or.jp/access/index
言語:英語(日本語逐次通訳付き)
参加費:会場参加 500円(会場でお支払いください)
オンライン参加 1,000円(Peatixで事前にお支払いください)
■プログラム
18:30-18:35 開会のことば
18:35-18:50 西サハラ問題の現状について
18:50-19:50 ターレブ・アリー・サーレムさん講演
19:50-20:20 質疑応答
20:20-20:30 まとめと閉会のことば
■スピーカー:ターレブ・アリー・サーレムさん
1992年難民キャンプ生まれ。スペイン在住。西サハラ活動家、アフリカ中東政治アナリスト。欧州各国で講演、テレビ出演、インタビューを精力的にこなしている。2024年国連非植民地化特別委員会で西サハラについて意見陳述を行う。著書に『西サハラ——自由への旅』(スペイン語、2023年)がある。2022年・2023年サハラーウィジャーナリスト・作家・知識人組合(UPES)の「サハラーウィ大義の国際化」賞を受賞。初来日。
■通訳:松野明久
西サハラ友の会事務局長。東ティモール住民投票選挙管理官(1999)、東ティモール真実和解委員会調査顧問(2003-04)。2017年西サハラ訪問。論文に「EUと西サハラ問題ー試される規範的パワーの規範意識」(2023)、記事に「西サハラ占領の現在ー資源略奪をめぐる攻防に司法の裁き」(2025)他。大阪大学名誉教授。専門は紛争研究。
■西サハラ問題とは:
西サハラは旧スペイン植民地。1975年、独立に向かう過程で隣国のモロッコとモーリタニアが軍事侵攻。モーリタニアは撤退しましたが、モロッコが占領を続けています。国際司法裁判所は西サハラにモロッコの主権はないとの勧告的意見を出しました。独立派組織(ポリサリオ戦線)は1976年「サハラ・アラブ民主共和国(SADR)」の樹立を宣言。アフリカ連合の正式加盟国となっています。1991年、国連は西サハラで住民投票を行うことを決定しましたが、モロッコのサボタージュで中断したままとなっています。米国、フランス、スペインなどがモロッコの後ろ盾となっており、各国企業はモロッコが西サハラで進める天然資源(リン鉱石)の採掘、水産業(タコなど)、農園事業(トマト、メロンなど)、再生可能エネルギー事業で利益を得ています。日本はモロッコが西サハラで不法に採掘するリン鉱石を輸入している数少ない国の一つです。また、西サハラ産のタコを「モロッコ産」としてモロッコの水産会社経由で輸入しています。
■問合せ先:西サハラ友の会
Email: info@fwsjp.org
Website: https://fwsjp.org/
【好評発売中】西サハラ友の会・ブックレット『西サハラの奪われたタコ:モロッコ占領下の水産業と日本の食卓』(2025年1月刊)、本文60頁、価格:610円(送料込み1冊)複数冊買うと安くなります。詳しくは当会HPで:https://fwsjp.org/archives/6455