正義に反するなら声を上げる。たとえ、たったひとりでも━━
9.11同時多発テロ後、無制限の大統領権限にただ一人反対票を投じた米国下院議員がいた。
この度、ユナイテッドピープルが運営するcinemoでの上映者募集開始を記念し、映画『バーバラ・リーの闘い ~権力を恐れず真実を~』上映トークイベントを開催いたします。ゲストとして、本作を日本に届けられてきたアメリカ史研究者グループの柳澤 幾美さん(南山大学、名古屋市立大学他講師)、岡田 泰弘さん(中部大学講師)にご登壇いただきます。司会はユナイテッドピープル代表 関根 健次が行います。ぜひ多くの皆様のご参加をお待ちしております。
バーバラ・リー氏は、人種差別や貧困、教育、薬物問題など、幅広い社会課題に取り組んできたアメリカ合衆国の連邦下院議員(当時)で、社会の分断を乗り越え、社会正義の実現を目指して精力的に活動してきました。2025年1月3日には下院議員を引退し、同年5月20日にオークランド市長に就任しました。
トランプ大統領が、DEI(=多様性、公平性、包摂性)と呼ばれる政策の廃止を採択する動きを見せていることとは対照的です。
本作は2020年に完成し、「あいち国際女性映画祭2022」で日本プレミア上映されて以後、この映画がバーバラ・リーという女性政治家のドキュメンタリーであることから、主に日本におけるジェンダー平等の実現、特に女性の政治参画を推進する活動の一環として、全国各地で多くの草の根の上映会が実施されてきました。そして、本作の価値を見出したユナイテッドピープルが正式な配給会社として、本作の上映会開催を弊社が運営する映画上映プラットフォームcinemoにて上映会開催を呼びかけています。
【イベント概要】
日時:2025年8月22日(金)19:00-21:15 (18:45開場)
会場:代々木八幡コミュニティセンター(東京都渋谷区代々木5丁目1-15)
料金:一般1,900円、学生1,000円
プログラム:
19:00-19:02 ご挨拶 関根健次(ユナイテッドピープル代表)
19:02-19:17 事前解説:柳澤 幾美(南山大学、名古屋市立大学他講師)(15分)
19:17-20:40 映画上映(83分)
20:40-21:00 アフタートーク:岡田泰弘(中部大学講師)(20分)
21:00-21:15 Q&A
主催:ユナイテッドピープル株式会社
問い合わせ: お問い合わせフォーム http://unitedpeople.jp/contact
※イベントの3日前 8月19日までキャンセルを受け付けます。それ以後は受け付けられません。予めご了承ください。
【映画概要】
無制限の大統領権限に反対票を投じた信念の人
2001年アメリカ同時多発テロ後、報復のために大統領が議会の承認無しに戦争を始めることができるという武力行使容認決議に、ただ一人反対した下院議員がいた。彼女の名はバーバラ・リー。報復感情一色に包まれていた当時のアメリカで、武力行使の抑制を求め、議会が大統領に白紙委任状を与える決議に断固として反対したのだった。裏切り者と非難され、殺害予告すらあったが、徐々にリーの勇気を支持する声が届き始める。作家のアリス・ウォーカーや俳優のダニー・グローヴァー、地元の支援者らが彼女を支えた。本作では「民主主義の根幹には異議を唱える権利がある」と、長年民主主義的な政治姿勢を貫く彼女の姿を追う。
さまざまな分断を乗り越え、社会正義を実現するために
ブラックパンサー党のボランティアからキャリアをはじめたリーは、連邦議会でまだ数少ないアフリカ系女性議員の一人である。「人種差別と社会正義の問題は、生まれた時から私に深く関わっている」と、人種差別、貧困、教育、ドラッグなど多岐に渡る政策課題を掲げ、人々の声に真摯に耳を傾ける一方、HIV・エイズの問題には党派を超えグローバルな対策を進言し、ブッシュ大統領(当時)にも協力を求めるなど、真の問題解決と社会正義の実現を目指している。また、黒人女性として初の大統領選にも出馬したシャーリー・チザムや、師と仰ぐロン・デルムズ下院議員の意志を継ぎ、後進の育成にも尽力している。
監督:アビー・ギンズバーグ
登場人物:バーバラ・リー、アリス・ウォーカー、ダニー・グローヴァー、ジョン・ルイス、カマラ・ハリス 他
制作:Ginzberg Productions 配給:ユナイテッドピープル
83分/アメリカ/2020年/ドキュメンタリー © 2020 GINZBERG PRODUCTIONS
https://www.cinemo.info/139m
▼本作はどなたでも上映会の開催をいただけます。
https://www.cinemo.info/139j
【登壇者】
柳澤 幾美(やなぎさわ いくみ)
南山大学、名古屋市立大学他非常勤講師。南山大学外国語学部英米科卒業。愛知学院大学文学研究科博士後期課程満期退学(文学博士)。専門はアメリカ史、日本人女性移民史。
主業績として、「写真花嫁」たちのジェンダー史の試み―オーラル・ヒストリーによる出自を中心に」、『金城学院大学論集』社会科学編、第15巻、2019年。「『写真花嫁』は『夫の奴隷』だったのか―『写真花嫁』たちの語りを中心に」、島田法子編『写真花嫁・戦争花嫁のたどった道—移民女性史の発掘』 明石書店、2009年など。
2001年の9.11同時多発テロ直後、米連邦議会で大統領に武力行使の全権を委ねる決議案に対し、ただ一人反対票を投じたのが、連邦下院議員バーバラ・リーであった。その勇気ある行動に深く感銘を受け、彼女を描いたドキュメンタリー作品の日本語字幕版制作に尽力し、あいち国際女性映画祭にも推薦した。その結果、2022年9月に本作は同映画祭で日本初上映された。
岡田 泰弘(おかだ やすひろ)
中部大学人間力創成教育院語学系嘱託講師。
専門はアメリカ史。近著に「バーバラ・リーの足跡に学ぶ-9.11対テロ戦争決議にただ一人反対票」(『言論空間』通巻66号、2024年)等。ドキュメンタリー映画『バーバラ・リーの闘い~権力を恐れず真実を~』では日本語字幕監修を務める。
関根 健次 (せきね けんじ)
ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役、一般社団法人 国際平和映像祭 代表理事。ベロイト大学経済学部卒。大学の卒業旅行の途中、偶然訪れた紛争地で世界の現実を知り、後に平和実現が人生のミッションとなる。2002年、世界の課題解決を事業目的とするユナイテッドピープル株式会社を創業。2009年から映画事業を開始。2014年より誰でも社会課題・SDGsテーマの映画上映会を開催できる「cinemo(シネモ)」を運営開始。映画『もったいないキッチン』プロデューサー。2021年9月21日、ピースデーにワイン事業「ユナイテッドピープルワイン」を開業。
https://sekinekenji.info/
【主催者について】
ユナイテッドピープル株式会社
ユナイテッドピープルは「人と人をつないで世界の課題解決をする」をミッションに、映画買い付け・配給・宣伝・制作を行なっています。映画の上映会(自主上映会)ポータルサイトcinemoを運営。平和コンセプトのワイン販売を「ユナイテッドピープルワイン」にて行っています。
https://unitedpeople.jp/